Q.
前回の質問に対してとても丁寧なアドバイスありがとうございました! 早速色々試してみてストレートから改善してみると、かなり抜けが良くなりました。 1つ気になったのは、自分はフロントスピンの時は前側に重心がいってリップにつんのめるように引っかかたりする事があるのですが、バックサイドスピンの時は後ろに飛ぶイメージがありリップに対して垂直に飛べるのかオーリーの反発を凄く感じます。 これがフロントスピンになるとオーリーの反発を感じにくいです。 この辺も何かアドバイスがあればお願いできますでしょうか? よろしくお願いします! A. 「前側につんのめるように」というように、ノーリー抜けになるということですね。 これもよくある症状です。 原因として考えられるのは2つ。 まずはヒールエッジに乗ったままヒールサイドターンの弧の延長上に(巻き込むように)スピンするイメージがある場合です。 この場合はヒールエッジ側&ノーズ側に上半身が倒れるように抜けることになります。 もう一つ考えられる原因としては、体の回転軸が重力に対して真っすぐに立った状態でリップに上がっていく場合です。 ストレートエアでもBSスピンでも同じことですが、これだと自然にノーズに体重が乗ることになります。 これらが反発を感じられない理由ではないかと思われます。 反発を感じる状態とはつまり「体軸が外力と同じライン上に揃っている」ということです。 今挙げた2つの原因では、この反発を感じる状態からは外れています。 つまり外力に対して前後なり左右なりに倒れているということです。 この体軸の傾きが外力に対して近いほど反発も強く、離れるほど弱くなると言えるでしょう。 では改善策を考えてみましょう。 まず体軸がターン内側に倒れて抜けている場合、これは早抜けと捉えることができます。 前回早抜けについて考えましたが、今一度確認します。 早抜けには数種類あります。 1.蹴りが早い 2.回転運動が早く始まる 3.体が倒れはじめる 1&2で待てたとしても3で待てなければ「早抜け」です。 つまり反発を感じれない場合、まだ早抜けを修正する余地があると言えます。 次に重力に対して体軸が真っすぐ立っている場合。 アプローチでは体は少し進行方向に傾いていますが、リップに上がるときには逆に山側に倒れるのが自然です。 この体軸角度の変化をストレートエアで対応していても、スピンする時にはよく分からなくなっているのです。 これを確認する場合は、抜けた瞬間の板の角度を横から見れば分かります。 板が抜けた後しばらくリップの角度と一緒であれば理想ですが、もし横から見て板が水平に近い角度になっていれば修正が必要です。 オーリーで抜ける場合は、スケートのオーリーのように後ろ足の上に頭と腰が(重力に対して)真っすぐ乗っていればOKです。 前足がなく、後ろ足一本で板の上に立っている感覚で、ただ後ろ足だけで重力に対して真っすぐ上に蹴って抜く感覚です。 両足で蹴って抜ける場合、下半身の軸はリップに対して90度、上半身の軸は重力に対して真っすぐ立っている状態が理想です。 感覚としてはリップの角度に対して90度に蹴り返したり、少し後ろ斜めに重心を飛ばすように蹴るという方法もあります。 ただリップの角度に板の角度を合わせるように抜いてもいいでしょう。 この状態で両足ジャンプできれば十分反発を感じるはずです。 さらにリップのギリギリまで待てればより強い反発を感じることになるでしょう。 <参考に 1> このように、重心は山側に倒れているとリップでスムーズに抜くことができます。 進行方向に対して前側に重心があれば、進もうとする力とぶつかることになり、そこにいろんな障害が起きます。 進行方向に対して重心が横に倒れれば、進もうとする力を横に逃がすことになり、自然な力を有効に使うことができません。 しかし重心を進行方向の後ろにおいておけば、進もうとする力を邪魔をしません。 板が早い時期に回転を始めたとしても、雪面との抵抗は少なくほとんどスピードを失わないまま飛んでいくことができます。 トッププロが高回転スピンをする場合は正にこの状態です。 <参考に 2> ちなみに、Kingsなどで練習している場合、蹴らなくてもリップが跳ね上げてくれるので反発を感じれます。 しかし場所が変わればジャンプ台の形状も変わります。 Kingsのように跳ね上がる形状のジャンプ台はあまりありませんから、普段蹴らずに回転運動のみでスピンしている場合は少しの早抜けでも反発は感じにくいでしょう。 スピンを練習しながらなかなか反発を感じれない場合は、今一度エッジを掛けたストレートエアで確認してみましょう。 そのストレートエアの練習で反発を感じるのであれば、それはジャンプ台の形状が要因ではなく、自分の体軸がスピンの抜けで倒れていることが要因ということでしょう。 そのストレートエアでの姿勢&タイミングをスピンにそのまま使えるように少しずつ移行していくことが最善の練習法かもしれません。
1 Comment
snowq
3/26/2017 12:17:45 am
いつも丁寧なご返答ありがうございます。
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February 2019
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